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エステザルグ 商品一覧

 エステザルグ協同組合

 

ビオロジック栽培に取り組む“フランス最小”ワイン協同組合

協同組合>エステザルグ>ドメーヌ

『カーヴが出来たのは1965年。エステザルグ村の10軒の生産者が 集まった。今でも同じメンバーで運営している』醸造設備の共同使用を 目的に造られたエステザルグ協同組合。僅か10軒の生産者で構成さ れており、フランス国内でも最も小規模の協同組合のひとつ。『我々協 同組合の目的はワインを量産する事では無い。造り手と区画の特徴を 顕著に表わしたワ インを造る事』醸 造長のドニは話す。 ここに持ち込まれ るワインの全ての 醸造はドニ・デュシ ャンが行う。その 代わりに各畑の作 業はそれぞれの生 産者が責任もって 管理。造り手達は 畑仕事に集中する事が出来、より質の高い葡萄を手に入れる事が出 来る。以前はエステザルグで造ったワインは全てネゴシアンに販売をし ていた。しかし1990年に南仏でより自然に近いワイン造りを提唱してい たジャン・フランソワ・ニックが醸造長に就任した事で、品質主義へと方 向を転換した。また以前は10生産者の葡萄を集めてワインを造ってい たが、現在は各生産者毎にドメーヌ・ワインとしてリリースしている。ノン・ フィルター、ノン・コラージュ、酵素等は使用せずSO2の添加も出来る 限り抑えている。ジャン・フランソワの後を継いで醸造長に就任したドニ もこの理念を継承。将来的にはビオディナミへの転換も視野に入れて 更なる品質向上に取り組んでいる。

ローヌ・ヴィラージュで最も南の産地

コート・デュ・ローヌ最南部 に位置するエステザルグ。 この地域には、AOCコート・ デュ・ローヌとAOCコート・ デュ・ローヌ・ヴィラージュ・ シナルグというテロワールが 異なる二つのAOCが存在 する。どちらも以前はローヌ 河の底だった地域で、アル プスから運ばれてきた石や砂・粘土の堆積物で構成。コート・デュ・ロー ヌは主に粘土が主体。対してコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ・シナル グにはローヌ河によって運ばれて来た丸い大きな石が表土に多く見ら れ、下層には砂と粘土の層が広がっている。ここには主要品種である シラー・グルナッシュに加えてサンソーやムールヴェードル等の南仏品 種も植えられている。『ここはローヌとラングドックの交差点の様な場所。 ローヌの内陸性気候とラングドックの地中海性気候の2つ地域の影響 を受けた独自のワインに仕上がる』どのワインにもミネラルがもたらす冷 涼さと、南仏特有の熟した果実味によるボリュームの双方が感じられる。 シラーやグルナッシュの古樹はゴブレで仕立てられているが、近年改 植された畑の多くはコルドン・ロワイヤル。『ゴブレは古樹になると樹勢が 安定して高品質の葡萄をもたらしてくれる。でも問題は機械での収穫 が出来ない事。良質のワインを安定した価格で提供する事も我々の目 的。近年では機械収穫の出来るコルドン・ロワイヤルを導入する事にし た』エステザルグのワインは質の高さに加えて、その安定した価格の面 でも圧倒的に高い評価を得ている。

アルプスから運ばれた石の畑“シナルグ”

醸造所周辺の標 高150mの台地 にある畑は2004 年にAOCコート・ デュ・ローヌ・ヴィ ラージュ・シナル グとして認定され た。“シナルグ”と は古くから呼ばれ ていたこの地域の 名前で同じテロワ ールを持つ4つの コミューンを含む。 畑の表面は大小異なる大きさの丸い石が覆っている。この石は約1億 年前の氷河期後期にローヌ河によってアルプスから運ばれて来た。20 0~300キロという長い距離を流される間に巨大な岩は砕かれ、徐々 に角がとれて丸くなった。表土は30cm程でこれらの石に砂が混ざるご く痩せた土壌。シャトー・ヌフ・デュ・パプとほぼ同じテロワール。その為 保水性が低く、葡萄樹は水や栄養分を求め、酸化鉄を多く含む褐色 粘土質の下層土にまで根を伸ばし、鉄分・ミネラル等複雑なテロワー ルの要素を吸収する。緻密な骨格と熟した丸いタンニンがバランスした 良質のワインに仕上がる。

 

輸入元資料より抜粋