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ブロカール・ピエール 商品一覧

自然派シャンパーニュ、注目の造り手。当主は、4代目 Thibaud Brocard ティボー・ブロカール。

伝統、自然派、ビオ、常にチャレンジを続ける彼のワインは、近年急速に評価を上げています。

 

●ワイナリー

 ブロカール家の歴史は長く、現在のセル・シュール・ウルスに一族が入植したのは11世紀のこと。現当主ティボーのひいおじいさんのジョルジュ・ブロカールからシャンパン造りをスタートしました。四代目のティボー・ブロカールは醸造学校卒業後、カリフォルニアやニュージーランドでワイン造りを学び、22歳のころから家族の元へ戻り、父とともに働き始めました。彼の国際的な経験、自然派やビオディナミなどの新しい考えや技術に対する積極性が、彼の造りだすシャンパンに大きな影響を与えています。また、若い彼に助言を与える父ピエールも、彼にとって重要な存在です。

●Celles sur Ource セル・シュール・ウルス

 シャンパーニュ地方最南部コート・デ・バールに属し、グランクリュやプルミエクリュもない理由から、日本ではあまり話題に上がらない産地の「セル・シュール・ウルス」。しかしながら、シャブリから地続きという立地上、キメリジャン期の土壌を持ち、北部シャンパーニュよりも粘土質の多い地形からは非常に果実味の強く、ふくよかな味わいを持つブドウを収穫することが出来ます。この非常に優れた土壌を持つ土地は、素晴らしい品質のピノ・ノワールが収穫される場所として知られ、多くの大手シャンパーニュメゾンがブドウを買い求めにやってくる土地でもあります。

●こだわり

 シャンパーニュ造りにおいて、ティボーは多くのこだわりを挙げます。その一つが、モノ・セパージュ(単一品種)。シャンパーニュ造りにおいて複数の品種をブレンドすることが一般的ではありますが、彼はそれを好みません。単一品種こそ、その年々に変わる「テロワール」を再現する手段と考えるからです。また、畑ごとにワインを醸造し、瓶詰め前にブレンドすることにより、単一品種でありながらも素晴らしいバランスのワインをつくりあげます。さらに、シャンパーニュ特有のレゼルブワインを使用したアッサンブラージュを出来るだけ避け、その年々の気候風土を活かした、よりナチュラルなワイン造りを目指します。よって彼のワインのほとんどがミレジメ(ヴィンテージワイン)です。そして、もう一つの特徴として、シャンパーニュ造りにおいて「一番搾り(キュヴェ)」のブドウジュースしか使用しないことも挙げられ、素晴らしい品質のシャンパンを造る為の努力は惜しみません。

●ビオ、そして自然派へ

 2015年より、化学肥料や薬品に頼らず、ビオ(オーガニック)への移行を図っていたブロカール・ピエール。現在では、ビオマークの認証を申請中。さらに、よりよいシャンパーニュの生産を求めて、シリス(水晶)やカモミールの散布、月の満ち欠けを参考にブドウ栽培を管理したりなど、一部ビオディナミ農法に使用される方法の採用を始めました。

 そして、2016年度より、7種類生産していたシャンパーニュの生産を5種類に減らし、徹底した管理と、ティボーの追い求めるシャンパーニュの再現のために、醸造中の介入と、So2(俗にいう酸化防止剤)の添加を極力控えた(各シャンパーニュ20~40mg含有、通常のシャンパーニュへの使用量の1/3以下)、いわゆる自然派シャンパーニュの生産を始めました。ティボーは、「ワインは、自然派の造りや味わいがすべてはありません。ただ自分のイメージするシャンパーニュの味わいを再現するために、ビオディナミを行うことや、醸造中の介入やSO2の添加を減らすことが重要でした。大事なのは、この土地で育ったブドウが表現するテロワールを、邪魔せず表現することです。」と、自信を持って語ります。2016年以降、ワインの味わいは、よりふくよかでジューシー、シャンパンーニュ地方にしては、温暖なセル・シュル・ウルスを表現するような、やさしい果実味と飲み疲れない味わいをもつシャンパーニュに仕上がっています。

輸入元資料より