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ワイン会の造り手御紹介2

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今週末の弊店のワイン会でお出しする商品の造り手の御紹介2.

《ディディエ・ダグノー》Dagueneau

ロワールのみならず、世界屈指の白ワインの造り手であり、その風貌とワインのスタイルから「ロワールの鬼才」と称された、

ディディエ・ダグノー。

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プイィ・フュメ地区のワイン生産者の家系に生まれた彼は、1982年からワイン造りを始めましたが、伝統的なロワール地方の

手法に疑問を持ち、ローヌの異才「アラン・グライヨ」、ボルドーの白ワインに革命を起こした偉大な醸造家「ドゥニ・デュブルデュー教授」、
ブルゴーニュの神様「アンリ・ジャイエ」といった世界的名手に指導を仰ぎました。
そして、習得したことに独自の手法を加え、有機栽培と厳しい剪定、新樽を使った熟成、区画ごとの瓶詰めなど、
当時のロワールとしては挑戦的なワイン造りを実践しました。
その結果、石灰質の土壌から生まれる豊かなミネラルと凝縮した果実味が見事に表現されたワインは高い評価を受け、
一躍ロワールのトップ生産者として評されるまでになったのです。

2006年には、英国のワイン評価誌「デキャンタ誌」の『世界の白ワイン・トップ生産者10傑』において、
ルフレーヴやコント・ラフォンなど錚々たるメンバーと並び、見事7位にランクイン。
ロワールで唯一選出されるという栄誉を勝ち取りました。
また、『厳正評価 世界のワイン?ワイン・バイヤーズ・ガイド』では「明らかにこのアペラシオンにおける最良の生産者である。」と
評価され、白ワインの名醸造家であるドゥニ・デュブルデュー氏からも「我々の世代の最も偉大なワインメーカー」と称賛されてきました。

しかし、2008年9月に、飛行機事故で ディディエ・ダグノー氏は52歳という若さで他界。

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その早すぎる死は世界に衝撃を与えました。そんな中、若干20代の息子、ルイ・ベンジャミン・ダグノー氏がドメーヌを受け継ぎました。
数年前よりディディエ氏と共にワイン造りはしていたものの、偉大な父の後を継ぐことは計り知れないプレッシャーがあったに違いありません。
しかし、ベンジャミン氏は、ダグノーの名にふさわしい飲むものに深い感銘を与えるワインを生み出し、
ワインアドヴォケイトを始めとする各紙の評価において、ときには父を超えるほどの高い評価を獲得。
メイユール・ヴァンでも3ツ星評価を獲得し続けています。
その類い稀なる才能、そして受け継がれた畑のポテンシャルと徹底した管理が行われていることを改めて世に示した形となりました。

現在、ドメーヌが所有する畑は約12ha。1993年よりビオディナミを採用しており、畑の区画によっては馬で耕作を行い、
可能な限り、機械は使用しません。また、同じ規模のワイナリーと比べると倍の人員を雇い、丁寧に畑の管理を行うというこだわりぶり。
ブドウは健全に完熟するまで辛抱強く待ち、手摘みで収穫。100%除梗し、ゆっくりと圧搾した後、3?5度に果汁を冷やしてから樽発酵を行います。
熟成はステンレスと木樽を使用、しかも大きさと形状の違う2種類の樽を使い分け、澱に触れる面積の違いによって、味わいを調整。
これらを絶妙にアッサンブラージュしていきます。

ふくよかでありながらフレッシュな印象も兼ね備えた表情豊かな2011年です。

*輸入もとの資料より

2016年06月23日 9:48