空梅雨の6月のワイン会は 22日(土)、この暑さに負けず 乗り切って頂こうと バイタリティあふれる「カリフォルニア」ワイン特集でした。

いつものように 皆様の笑顔を見て 気を良くし、バンバン番外編を出してしまう 弊店の大将に感化されてか、いえいえ 本来のお優しい性格が そうさせてしまわれたのか、ご参加いただいたお客様から スペシャルな番外編も 登場しました。


今回ご参加下さった方々は 本当に ラッキー!な番外編たち!

未成年が 写真の中に見えるかもしれませんが、彼女が飲んでいるのは 緑茶です。


さて 今回は カリフォルニアのワイン(新世界)のエピソードをお話しましょう。

ワインの専門家の間では ワインは生産の歴史の比較的浅い産地や 世界的にあまり認知されていなかった国々を「ニュー・ワールド」(新世界)と呼び、ヨーロッパや地中海沿岸の「オールド・ワールド」(旧世界)と区別しています。

新世界と旧世界の最大の違いは 旧世界のワイン名が「シャブリ」や「ボルドー」といった生産地名で表されることが多いのに対して、新世界では「シャルドネ」や「カベルネ・ソーヴィニヨン」等の葡萄品種名で表示される事です。

ヨーロッパのブドウ栽培やワイン醸造が伝統的な手法を尊重し、ブドウ畑の個性を表現しようとするのに対し、カリフォルニアやオーストラリアといった新世界では科学的なデータや最新のテクノロジーを応用して消費者がおいしいと思うものを追求する傾向があります。ヨーロッパのワインが、タンニンやミネラル分を基調として仕上がっているのに対し、新世界が果実味たっぷりの飲みやすいワインを産み出しているのも こういう背景が一因となっています。

ヨーロッパではその長いワイン生産の歴史のおかげで 既に各々の葡萄畑の個性(テロワール)がよく理解されており、特定の産地のアイデンティティが確立され、また ワインの法によってそのワインのスタイルが規定されてしまっています。すなわち「シャブリ」に使われる葡萄品種はシャルドネ種でなければならず、味は辛口で、アルコール度数は10%以上でなければなりません。
一方、新世界では どの畑にどの葡萄品種を植えるかは生産者の自由であり どういうスタイルのワインに醸造するかも自由です。
この自由のお陰で カリフォルニアやオーストラリアでは「鬼才」と呼ばれるワインメーカーが誕生し、今までに存在しなかった新しいスタイルのワインが続々と産み出されているのです。

旧世界のワインスタイルを決めるのが『ワイン法』であるにに対し、新世界のオワインの味を決めるのは『市場』であると言えます。

自由の国 アメリカ。そこは ワインにも『自由の国』だったんですね。