今回のテーマは、
★ 偉大なる、マチルド・エ・イヴ・ガングロ
  &アンリ・ボノー特集

まずは ワインリストから・・・・・・

Carteカルト 'Orール Brutブリュット 1995 ドラピエ

Condrieuコンドリュー 2006 マチルド・エ・イヴ・ガングロフ

Coteコート Rotieロティ La Barbarineバルバリン 2004 マチルド・エ・イヴ・ガングロフ

Coteコート Rotieロティ La Barbarineバルバリン 2005 マチルド・エ・イヴ・ガングロフ

Coteコート Rotieロティ La Sereineスレーヌ Noirノワール 2004 マチルド・エ・イヴ・ガングロフ

Coteコート Rotieロティ La Sereineスレーヌ Noirノワール 2005 マチルド・エ・イヴ・ガングロフ

Chateauneufシャトーヌフ duデュ Papeパプ Cuveeキュヴェ Marieマリー Beurrierブーリエ 2003 アンリ・ボノー

Chateauneufシャトーヌフ duデュ Papeパプ Reserveレゼルヴ des Celestinsセレスタン 2004 アンリ・ボノー


既に冬の気配を感じる寒くなった夜に、しっかりとした温かみのあるコート・デュ・ローヌ地方を特集したワイン会を開きました。
まずは アペリティフのシャンパーニュ。ドラピエ社からの 蔵出しヴィンテージ・シャンパーニュ。
カルト・ドール'95」。熟した洋ナシ、カリン等ふくよかな果実味が広がり、ナッツや トースト等熟成からの複雑な香りが後を追いかけます。泡もきめ細かく溶け込み、口当たりまろやかえ、バランスの良い味わいが続きました。

そして 今回のテーマ、コート・デュ・ローヌ地方のワインに移ります・・・

まずはマチルド・イヴ・ガングロフが造る「コンドリュー'06」。ガングロフはコート・ロティの真実のスーパースターと言われています。
が、コンドリューも1級品です。
官能的な香りで マンゴー、ピーチ、アプリコット等トロピカルな果実があり、とても ゴージャスで快楽的なワインです。ミネラル、優しい酸と共に 上品で繊細。力強さのアル果実味と それらの風味がとてつもなく続く 余韻と最高峰のコンドリューの味わいでした。

そして 赤ワインに移り コート・ロティの出番です。ガングロフは、コート・ロティに 2.4ヘクタール所有し、「バルバリン」という若樹のキュヴェ「ラ・スレーヌ・ノワール」という 古樹のキュヴェを造っています。今回は この2つのキュヴェを2004年、2005年とたて続けに楽しむことが出来、幸せです。
では、「バルバリン2004年」から・・・赤系ベリーの香りと スパイスの香りが 優しく広がります。重厚さとは対極にある味わいで、ひとつの決まった調子で奏でる芸術品とも思えるようなデリケートな味わいです。ブルゴーニュ・ピノ・ノワールのような繊細さを持っています。
次に「バルバリン2005年」・・・深いガーネット色をし、香りは複雑で華やか。黒胡椒、八角、クローヴなどのスパイス、黒オリーブや ブラック・チェリーなど目の詰まった香りが広がります。
味わいは柔らかく、繊細で 品のある酸が心地よく広がり、余韻も長く 風味が残ります。
そして 次はトップ・キュヴェである「ラ・スレーヌ・ノワール2004年」を・・・コート・ロティの「モラール」と、「コート・ロジェ」の区画から造られ、スパイシーで力強く 豊満な味わいが特徴です。
とても 複雑な香りで、ブラックチェリーやフレッシュなカシスなどの果実と胡椒、クローヴ等のスパイスが広がり、ミネラルも感じます。味わいも柔らかく、エレガントさと 力強さ、そして上品な風味が 優しく広がり、バランスがとても素晴らしいです。バルバリンよりも 奥深さがあり 深遠なワインでした。
コート・ロティの最後は 「ラ・スレーヌ・ノワール2005年」。完熟したシラーから送られるワインは、うちに秘めた力と凝縮した果実味がとても魅力的。繊細さと上品さに加え、強烈な果実感、深み、複雑性を持ち、純粋で新鮮な全てを備えた味わいです。ポテンシャルの高さと 今でも感動する味わいで至福の時間です。
今ではコート・デュ・ローヌの北部地区のコンドリュー、コート・ロティでしたが 次からは、南部地区に位置するシャトーヌフ・デュ・パプ。歴史あるこの地から、偉大なワインが造られています。
アンリ・ボノーと言う造り手は全てに伝説的人物で この村最高の醸造家です。
彼は納得できない葡萄であれば 全てネゴシアンに売却し、自分の名前のワインは造りません。彼が瓶詰めするワインは全て 最高級品と言っても良い素晴らしい味わいを与えてくれます。
彼は下から キュヴェ・トラディション、キュヴェ・マリー・ブーリエ、レゼルヴ・デ・セレスタン、キュヴェ・スペシャル(殆ど造られません)の4つのキュヴェを造っています。
年によっては造られないキュヴェもあります。
本日は キュヴェ・マリー・ブーリエ2003年と、レゼルヴ・デ・セレスタン2004年です。
では キュヴェ・マリー・ブーリエ2003年を・・・・最初の香りですぐに魅力に獲りつかれます。ハーブやカシス系の香り、ブラック・チェリー、プラムなどの豊かな果実香にスパイス等 華やかで優雅な香りが広がります。時間と共にどんどん変化し、甘味のある香りも加わり、とてもエレガントで深みがあります。そして 殆どトップキュヴェである「レゼルヴ・デ・セレスタン」(キュヴェ・スペシャルは例外として)。
この不死身とも言えるワインは、爆発的な果実味、深遠さと上品さを持つ 酸味、複雑なスパイス、全ての要素を持ち、偉大なポテンシャルのあるワインです。
心が麻酔する程のエキス分があり、言葉で表せない風味を持つ偉大すぎる味わいでした。
そして今日も皆様が素晴らしいワインをご提供下さいました(厚く厚く御礼・・・・)

まずは ボルドー・サンジュリアン村の 「Ch・ラグランジュ1989年」。思っていた以上に、若々しく 果実感があり、熟成とバランス良く 落ち着く味わいでした。
カシス等の果実味と きのこがドライフラワーの風味が加わり、複雑味が増していました。とても バランスの良い素晴らしい味わいでした。
そして 次は「バタール・モンラッシェ2005年ピエール・モレ」。熟した林檎や洋ナシ等のコンポートした香りに 蜜やシナモン、ミネラルの香りが爆発です。
余韻が非常に長く、上品で力強さのある風味が続きました。本当にいつも楽しませて頂き、ありがとうございます。
最後に弊店からの 番外・・・ブルゴーニュを1本。「クロ・ド・ヴージョ2001年ペロ・ミノ」を。
熟したチェリーや赤系ベリーに熟成された ふくよかさを備えた香りが広がり、まろやかで バランスの良い風味が漂います。
番外ワインたちも全て 個性的で地域の特徴を楽しむことが出来ました。
丁度 紅葉も色よく 色付いた頃、まさに 食欲の秋。
素敵な時間をありがとうございました。

小泉真人