明日は 弊店のワイン会なので 造り手の御紹介を始めます^^輸入元先の資料より・・・・
《Champagne Benoît Lahaye ブノワ・ライエ》
ブノワ・ライエは自然な醸造と栽培に情熱を傾けている造り手です。1993年に家族経営のドメーヌを継ぎ、1996年に元詰めでシャンパーニュを造り始めた。1994年に除草剤の使用を完全に止め、1996年に有機栽培を始め、畑に草を生やし、ビオディナミによる手入れ(ビオディナミ・トリートメント)を試みた。2003年までに有機栽培への転換を終え、2007年に有機認証を取得した。有機栽培に変えてから、ワインに明らかな違いが生まれたと彼は考えている。
「ワインが良くなったというというようなことでは全くありません。ワインは酸度を保ちながら、より高いレベルに熟すようになりました。」
栽培面積は計4.8haあり、ブジィ(3ha)、アンボネ(1ha)、トクシエール(0.6ha)、ヴォワプル(0.2ha)に広がっている。コート・デ・ブランのヴォワプルの畑は、ブジィから遠く離れており、樹齢50年のシャルドネが植えられている。この畑は、ピエール・ラルマンディエによって栽培されている。すべての畝の間に、草(カヴァー・クロップ)が生やされており、植物同士の競争を促し、表土の侵食から畑を護る役割をしている。カヴァー・クロップを始めるようになって、様々な種類の植物が育つようになり、より健全な生物多様性を形成している。
セラーでの作業方針は、「可能な限り最小限の介入」(ミニマル・インタヴェンション)である。205リットルの樽で醸造しているが、樽での醸造を全体の50%までに増やしたいと考えている。樽発酵では、すべて野生酵母で発酵している。タンクでは、特に不活性で還元した状態のステンレスタンク内では、よりリスクが高いため、時にはステンレスやエナメル塗装タンクでの発酵には培養酵母を使わざるをえないと考えている。マロラクティック発酵は、ワイン次第であるが、ライエは一般的に、マロとノン・マロのブレンドを好む。彼いわく「マロラクティック発酵をしたワインは、すぐに複雑さをおびた味わいになるが、ノン・マロのワインは時間とともに複雑さが姿を現す。」
ライエ作のワインは、強烈でありながら重たさの気配はなく、いかにもワインらしくて濃密な性格を示している。ということは、畑作業の質に重きが置かれていることを物語っている。それらのワインは、常に、とてもよく熟したブドウから造られているが、自然を尊重した栽培方式による多くのワインと同様、その支配的な性格は果実味ではなくてテロワールである。といっても、皮肉なことに、各キュヴェはブジィ100%ではないにもかかわらず、同じ村産のいかなる生産者のシャンパーニュよりも、いずれも典型的なブジィらしさを体現している。ドザージュは伝統的な「リケール・エクスペディション方式」にのっとっているが、この数年は着実にその添加量を減らし続けている。けれども、バランスを重視するライエは、「ノン・ドゼ」を志向してわけではない(たしかに彼は今年、ノン・ドゼ版である「ナチュレッサンス」を造ろうと試みたが、最終的に彼自身は6g/lのドザージュが自分の好みにもっともかなっていた)。この手の(ノン・ドゼ)シャンパーニュに対する世界的な需要の高まりとともに、彼のノン・ドゼものはときにやや入手難になることがあるが、探し出す価値は充分にある。というのは、ライエはいまや急速にモンターニュ・ド・ランスにおける最上のRMシャンパーニュ生産者に数えられつつあるからである。
ライエは、ノン・ヴィンテッジのシャンパーニュを、「ブリュット」と「ブリュット・ナチュール」の2タイプで出しているが、「ブリュット・ナチュール」が事情通の人たちから偏愛されている。ピノ・ノワール主体のブレンド比率はなんと90%にも達しており、リザーヴ・ワインの割合も高くて、ときに50%にも及ぶ。「ブリュット・ナチュール」のバランスと複雑さは、有機栽培に由来するブドウのさらなる成熟のおかげである、とライエは言う。「過去には、『ブリュット・ナチュール』をこのように仕立てることは不可能だったけれども、有機農法に転じてからは、それが可能になった」と、ブノワは語る。
ブノワ・ライエ自身による補足
虫害の対策には合成フェロモン剤を畑全体の50%に使用し、残りはバチルスタイプのビオ殺虫剤を使っています。野生酵母で発酵させていますが、稀に上手くいかない場合はシャンパーニュの選択酵母(増殖培地を用いない)を使用します。2007年にエコセールの認証を取得し、2009年にビオディナミに転換しました