第236回 尾張屋ワイン会ご報告(2016.10.22)
暑い夏も終わり、秋も深まりすごしやすくなってまいりました。
このような季節はワインがますます美味しく感じられます。そんないい季節に、今回もこのようなすばらしいワインを楽しみました。
《HERVE JESTIN》
(エルヴェ・ジェスタン)
★CUVEE JESTIN EXTRA BRUT 2006
(キュヴェ・ジェスタン・エクストラ・ブリュット)
★CUVEE JESTIN EXTRA BRUT 2007
《GUFFENS HEYNEN》
(ギュファン・エナン)
★MACON PIERRCLOU LE CHAVIGNE 2014
(マコン・ピエールクロ・ル・シャヴィーニュ)
★MACON PIERRCLOU TRI DE CHAVIGNE 2014
(マコン・ピエールクロ・トリ・ド・シャヴィーニュ)
★POUILLY FUISSE TRI DES HAUTS DES VIGNES 2014
(プイイ・フュイッセ・トリ・デ・オー・デ・ヴィーニュ)
《JEAN LOUIS TRAPET》
(ジャン・ルイ・トラペ)
★GEVREY CHAMBERTIN OSTREA 1995 (1500ML)
(ジュヴレ・シャンベルタン・オストレア)
《DOMAINE COMTE GEORGE DE VOGUE》
(ドメーヌ・コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ)
★BONNES MARES 2002
(ボンヌ・マール)
まずは、シャンパーニュからです。今回のワイン会で個人的に一番楽しみにmしていたワインです
・CUVEE JESTIN EXTRA BRUT 2006 HERVE JESTIN
・CUVEE JESTIN EXTRA BRUT 2007 HERVE JESTIN
エルヴェ・ジェスタン。この方はシャンパーニュのビオディナミの巨匠と言われている方です。自然をとことん追求し続けておられます。2006年と2007年の大きな違いは2つ。1つは品種、2006年はシャルドネ2/3・ピノムニエ1/3、2007年はシャルドネ50%・ピノムニエ25%・ピノノワール25%、もう一つは技術面で、2006年はバトナージュを行ったが2007年以降のヴィンテージは行っていないそうです。この2つが大きな違いだそうです。2つとも飲ませて頂きました。
もう、何て言っていいのか。コメントをするのがおこがましく思います。とてつもないエネルギーを感じました。それでいてピュアでエレガントで繊細で。2006年の方が優しく、2007年の方が少しだけ味わいに強さを感じました。ただ、このワインが10年後にどういうワインになっているのか…異次元の世界に連れて行ってくれそうな予感がします。
・MACON PIERRECLOS LE CHAVIGNE 2014 GUFFENS HEYNEN
・MACON PIERRECLOS TRI DE CEAVIGNE 2014 GUFFENS HEYNEN
・POUILLY FUISSE TRIS DES HAUTS DES VIGNES 2014 GUFFENS HEYNEN
続いては、マコンの天才とも呼ばれるギュファン・エナンです。マコンでこんなにいいワインを造れるのはこの人しかいないといっても過言ではありません。
マコンを代表する生産者です。その、ギュファン・エナンのマコン2種類とプイイフュイッセを頂ました。このマコンの2種類の違いは、ル・シャヴィーニュは単一畑の樹齢10年の若木と90年の古木をブレンドしたもの、トリ・ド・シャヴーニュはそのル・シャヴィーニュの中でも良い出来の葡萄を使ったトップキュヴェになります。この3種のワインを飲んで思ったのが全て、透明感がありながらもすごくパワフルなワイン。ミネラル感がすごくあって、柔らかな果実感の中に強さを感じます。なかでもプイイフュッセは重厚感がありました。
もちろん3つとも美味しかったのですが、個人的には今飲むならマコンのトリ・ドシャヴィーニュがやや落ち着きがあり、滑らかで美味しかったです。ただ本当にギュファン・エナンは凄い方だと再認識させて頂きました。
・GEVREY CHAMBERTIN OSTREA 1995 JEAN LOUIS TRAPET MAGNUM
・LATRICIERES CHAMBERTIN GRAND CRU 2004 JEAN LOUIS TRAPET
(ラトリシエール・シャンベルタン・グランクリュ)
(番外編)
次からは赤ワインです。ジャン・ルイ・トラペのジュヴレ・シャンベルタン 1995年のマグナムサイズです。あと、番外編で同じジャン・ルイ・トラペのグランクリュ・ラトリシエール・シャンベルタン2004年こちらはフルボトルです。こちらの飲みくらべです。いつも番外編を出して頂いている御客様に感謝です。ありがとうございます。
ジャン・ルイ・トラペは97年からビオディナミを始めて98年に完全ビオディナミになっています。なので、ビオディナミを採用する前のワインと採用した後のワインとなります。95年はマグナムサイズだからかビオディナミをする前だからか、熟成感はもちろんあるのですが、まだ若さも感じました。少し内向的な印象。土のニュアンスが強く、豊かな果実感がありまだまだ熟成しそうでした。2004年は開けてすぐは還元していましたが、みるみるうちに開いていき香りもすごく華やかで、味わいもエレガントで綺麗でピュアで、こちらは外向的な印象でした。95年とはやはり全然違いました。村名クラスとグランクリュ、ヴィンテージも95年と04年と違いますが、この2つを飲んで思ったのが、簡単に言うとビオディナミを採用していないと味わいが強く、採用していると優しい味わいになるのかなと、そういう印象をうけました。95年は男性的で04年は女性的なそんなワインでした。どちらもすごく美味しかったです。
・BONNES MARES 2002 DOMAINE COMTE GEORGE DE VOGUE
続いての赤ワインはヴォギュエのボンヌ・マールです。
シャンボール・ミュジニー最高の生産者と言われるヴォギュエのボンヌ・マールしかも2002年のブルゴーニュはすごくいい年といわれているので、すごく楽しみです。
まだ力強さを感じました。豊満で凝縮した果実感があり、まだまだ熟成しそうです。
こちらも少し内向的な部分があったように思います。
ですがとても美味しかったです。
・CH DUCRU BEAUCAILLOU 1990 (番外編)
(シャトー・デュクリュ・ボーカイユ)
最後はいつもお世話になっている御客様にOWARIYAから番外編です。
CHデュクリュ・ボーカイユ90年です。サンジュリアンの格付け2級シャトーです。
1990年のボルドー地方は、歴史的に残る世紀のヴィンテージと言われています。
こちらのワイン、2011年にリコルクされていました。ほんとに若いヴィンテージみたいなしっかりしたコルクでした。個人的には、ボルドーの赤ワインは最近ちょっとしんどく感じるのであまり好んで飲む事がないのですが…久しぶりにびっくりしました。
リコルクされているワインを飲んだのは今回が初めてだと思うのですが、これはリコルクされているからなのか、すごく抜群の飲み頃に飲めたと思います。
熟した果実の香り、凝縮した果実感、複雑性、タンニンも滑らかでパワフルな中に凄く気品さを感じました。どこにもひっかかりがないバランスに感動すら覚えました。
こんな高いワインは買えませんが、このワインを飲んでボルドーをもっと飲んでみたいなと思いました。ボルドーワインももっと勉強しないといけません。
今回、何年かぶりに地下のワイン会に参加させて頂きました。御客様みなさん楽しんで頂いてすごくいい雰囲気でした。個人的にもすごく勉強になりました。
今後ともOWARIYAを宜しくお願いいたします。
ありがとうございました。
OWARIYA 川邉 俊介